英語の発音を上達させるためのキャッチーな曲5選
どういうわけか英語の発音はクラスの中では軽視されてしまうことも少なくありません。
おそらくは、正しい英語の発音を身に付けるには、生徒の一人ひとりが多くの時間をかけて練習しなければいけないからなのでしょう。クラス内にたくさんの生徒をかかえる先生には、そんな時間はありません。
そのため、多くの教師は文法や語彙などに大切な時間を割いているというわけです。
そこで、英語の歌が役に立ちます。キャッチーなメロディーがあれば練習も楽しくなり、自力で発音を習得しやすくなります。それほど多くの時間がとられることもなく、大切なコンセプトはきちんと学べて、学習のモチベーションもキープできます。
Contents
Download: This blog post is available as a convenient and portable PDF that you can take anywhere. Click here to get a copy. (Download)
“Do-Re-Mi” (『サウンド・オブ・ミュージック』より) (初級)
英語学習の初心者ならば、こういった曲から始めてみることをオススメします。“ドレミの歌”は、ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』に登場する楽曲です。日本語バージョンでもお馴染みの通り、英語でも音階のことば遊びが歌詞の内容となっています。子ども向けの歌のため、それぞれの単語がはっきり発音されているのも特徴です。
歌詞の内容を少し見てみましょう。ドレミの音が、馴染みのある英単語と結びつけて覚えやすいようになっています。実際に歌ってみるときには、母音の音に特に注意するようにしましょう。
Doe: a deer, a female deer.
Ray: a drop of golden sun.
Me: a name I call myself (the objective first-person pronoun).
…
Sew: (the verb for) a needle pulling thread.
Tea: a drink with jam and bread.
Doe(ド)は 鹿、メス鹿のこと
Ray(レ)は金のお日様のしずく
Me(ミ)は自分を呼ぶときの名前(目的格人称代名詞のme)
…
Sew(ソ)は 針で糸を引くこと(動詞)
Tea(シ)は ジャムとパンと一緒に飲むもの
この歌の歌詞にあるように、メロディーを知っていればなんだって歌えるものですね。(“when you know the notes to sing, you can sing most (almost) anything”)
言い換えるならば、“when you know the sounds to say, you can say most anything!”(発音を知っていればなんだって言える)といったところでしょうか。
“Seasons of Love” (『Rent』より) (初級)
高校時代なんかに合唱やミュージカルをやっていた人なら聞き覚えがあるであろう定番ソングです。私が高校でこの曲を習ったときは、みんなが理解できるように一語一語をはっきり発音しなければならなかったことを覚えています。
ブロードウェイのミュージカル『Rent』で歌われるこの曲は、“Five hundred twenty-five thousand, six hundred minutes”(525,600分、つまり1年を分に換算した数字)という歌詞が繰り返されているため、数字の発音につまずいている人にぴったりです。
この曲が英語学習に適しているもう一つの理由は、歌詞に使われている言葉がかなりシンプルで、同じ歌詞が何度も繰り返されているということです。聞き慣れない単語があってもあまり気にせず、発音に集中して歌ってみましょう。
Five hundred twenty-five thousand six hundred minutes
Five hundred twenty-five thousand moments, oh dear
Five hundred twenty-five thousand six hundred minutes
How do you measure, measure a year?
52万5千6百分
52万5千の瞬間
52万5千6百分
1年をどう測る?
In daylights, in sunsets
In midnights, in cups of coffee
In inches, in miles, in laughter, in strife
In five hundred twenty-five thousand six hundred minutes
How do you measure, a year in the life?
太陽で、夕日で
真夜中で、コーヒーの数で
インチで、マイルで、笑いで、争いで
52万5千6百分で測る
あなたは1年をどう測る?
“The Bare Necessities” (『ジャングル・ブック』より)(中級)
英語の発音を上達させるのに古き良きディズニーソングほど便利なものはありませんよ!なによりもまず、楽しいんです。ストーリーもあるため飽きません。ほとんどの作品は子供向けのため、単語もとても明確です。ほとんどの単語を知っているとなれば、歌詞の意味よりも発音に集中できるのではないでしょうか。
“The Bear Necessities”は、1967年のディズニー映画『ジャングル・ブック』のために、テリー・ギルキソンによって書かれた曲です。この歌には難しい発音を練習するのに最適な早口言葉のような歌詞があり、韻を踏んだ単語(paw/raw、bear/pearなど)や、同音異義語(bear/bare)なども登場します。
この歌詞、いかにも発音が上手くなりそうだと思いませんか?
Now when you pick a pawpaw
Or a prickly pear
And you prick a raw paw
Well, next time beware
Don’t pick the prickly pear by the paw
When you pick a pear
Try to use the claw
But you don’t need to use the claw
When you pick a pair of the big pawpaw
ポーポーの実や
サボテンの実を取るときに
前あしをチクリとやったら
次は気を付けるんだよ
サボテンの実は前あしで取っちゃいけない
実を取るときは
かぎ爪を使うのさ
でもかぎ爪を使わなくてもいい
大きなポーポーを2つ取るときにはね
“Ironic” ( アラニス・モリセット) (中級)
英語の規則動詞を過去形にすると(例: ended、packed、died)、語末の発音は“id”、“t”、 “d”の3種類に分かれるため、英語を勉強中の人にとってはとてもややこしく感じるものです。
アラニス・モリセットの“Iconic”という曲の歌詞にはいろんな種類の規則動詞や不規則動詞が過去形で使われており、こういった単語の発音を練習したい人にぴったりです。
Mr. Play It Safe was afraid to fly
He packed his suitcase and kissed his kids goodbye
He waited his whole damn life to take that flight
And as the plane crashed down he thought
“Well isn’t this nice…”
And isn’t it ironic… don’t you think?
用心深い彼はフライトが怖かった
スーツケースに荷物をまとめ、子供たちに別れのキスをした
人生ずっとこのフライトを後まわしにしてきた
飛行機が落ちたときに彼は思った
「やれやれ、ツイてるな…」
これって皮肉だと…そう思わない?
“Word Crimes” (Weird Al) (上級)
ロビン・シックによる“Blurred Lines”は、英語を使うときによくある間違えを楽しいジョークにして並べたキャッチーな歌詞の曲です。
けれども、私がこの曲で一番気に入っているところは文法レッスンではなく、nomenclatureなどのアカデミックな言葉が学べたかと思えば、短縮形やスラングなんかも登場するという点です。
Okay, now here’s the deal… I’ll try to educate ya
Gonna familiarize you with the nomenclature
You’ll learn the definitions
Of nouns and prepositions
Literacy’s your mission
いいかい、こういうことだ…キミを教育するよ
学名を教えてあげよう
名詞や前置詞の
定義を学ぶんだ
リテラシーがキミの使命さ
英語学習者にとって発音が大切なのはどうして?
まず第一に、英語の発音が上手くできないと、英語を話しているときに恥ずかしくなったり居心地が悪くなったりするのではないでしょうか。話し合いに参加するのが難しいと感じて、ためらってしまうこともあるでしょう。英語の発音が不得意であると自覚している生徒は、英語を学ぼうというモチベーションが上がりにくいという傾向もあります。
さらには、英文法を全て学びつくし、ボキャブラリーも豊富だったとしても、上手く発音できなければ会話の中で誤解が生じてしまうこともあります。
ある夏休みを海辺で過ごした時に、親友の男の子とちょっとしたケンカになったことがあります。 私は“what a beautiful beach over there!”(あそこの海すごくキレイだね!)と言ったのですが、彼は急に怒ってこう言い返してきました。「なんてこと言うんだ!あれは僕の妹だぞ!」
お分かりですか?発音が悪かったせいで、私が彼の妹に向かって全く別の言葉を使ったと勘違いさせてしまったのです!(“witch”と韻をふんでいるあの失礼な英単語です。)
そして最後に、仕事のために英語を学びたいと思っているならば知っておいた方がいいことがあります。発音の不得手が原因で訛りや言語の差別にあうことは決して珍しいことではありません。大きな問題ではありますが、発音の練習をすることで避けることもできます。
こういった理由から、発音を上達させることはこれまでになく重要になってきているのです。中でも特にオススメしたい方法は、英語の歌を聴くことです。
それでは前置きはこの辺にしておいて、英語の歌を使って発音を上達させるための方法とオススメの曲をご紹介していきましょう。
英語の歌を利用して発音練習をする方法
まずは、その曲を繰り返し聴きましょう。外国語には浴びるように触れることが大切です。曲を聴いたら毎回、それが1回目であれ100回目であれ、自分で思っているよりも無意識のうちに脳が学んでくれているものです。
メガヒットした大人気曲“Somebody That I Used to Know?”はご存知ですか?ラジオやバーなんかで何度も耳にしたことがある人も多いかと思います。この曲、何も考えずにどのくらい歌えますか?予想以上に口ずさめたのではないでしょうか。
歌詞に混乱してしまったとしても、特にポップソングならば細かいところまで気付く人はあまりいないため、気にしなくても大丈夫です。誰も聞いていないかのように歌って、間違えてしまってもOKです。とにかく楽しんでください!
歌詞を覚えるのに苦労する人のために、私のとっておきのコツをお教えします。歌詞をスマートフォンで写真に撮って、壁紙に設定しましょう。あなたは一日に何度スマホを見ますか?これなら覚えられそうですよね。
だんだん上手く歌えるようになってきたら、その曲のカラオケバージョン を探してみましょう。歌手の声が入っていないと、自分で自由に発音の練習をすることができます。また、歌詞を読めばリーディングの練習にもなりそうですね。自分の声を録音して、オリジナルと比べてみるのも良いかもしれません!
そして、この曲には英語学習の上級者にも役立つたくさんのレッスンがあります。例えば、espressoのスペルには“x”はない、なんていう事実は、ネイティブスピーカーでも書き間違えたり、言い間違えたりするのです。
音楽を使えば、楽しく発音を上達させることができます。英語の曲を聴いているだけでも自然と発音を習得できて、自分が話すときに上手く応用できるようになるはずです。
英語の曲を使って発音の練習をすべきもう一つの理由は、音楽には英語を話すことに対するストレスや不安を和らげてくれる力があるということです。歌を歌えば、英語の発音が上手くなって自信もつき、学習がどんどん捗るでしょう。
ところで、この練習法の一番良いところって何でしょう?そう、英語で歌を歌えるようになること!これってちょっとカッコいいと思いませんか?
英語の発音練習のためのみなさんのお気に入りの曲は何ですか?下のコメント欄で教えてくださいね!
おまけのオススメ英語学習法……
実際に使われているリアルな英語を学びたいなら、FluentUがおすすめです。人気のトークショーやキャッチーなミュージックビデオ、面白いコマーシャルなどの動画を使って、英語を楽しく勉強しましょう。例えば、下の画像にあるような動画が収録されています。
FluentUの動画は、英語でも簡単に見ることができるように、インタラクティブな字幕が付いています。字幕の中の単語をタップするだけで、意味や単語に関連する画像、役立つ例文を見ることができます。
例えば、”brought”という単語をタップすると、下の画像が出てきます。
クイズを使って、動画に出てくるすべての単語を学びましょう。左右にスワイプすれば、学習している単語の例文を見ることができます。
まずは無料トライアルをチェックしてみてください。さらにFluentUのiOSやアンドロイドの携帯アプリをダウンロードして、いつでもどこでもリアルな英語を聞きましょう。